ウインターカップ2022 第75回 全国高等学校バスケットボール選手権大会


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【現地レポート⑮ / 女子準決勝】ともにディフェンスを持ち味とする京都精華学園と札幌山の手が冬の頂点を目指す

2022年12月27日

「SoftBank ウインターカップ2022令和 4 年度 第75回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の 5 日目、女子は準決勝 2 試合が行われ、京都精華学園 (京都①) と札幌山の手 (北海道①) が決勝進出を決めた。

 インターハイ覇者で前回大会では準優勝となった京都精華学園は、準決勝で東海大学付属福岡 (福岡) と対戦。198センチのセンター #34 ファール アミナタを擁する東海大付福岡に対し、試合開始から #5 柴田柑菜、#18 桃井優、#13 堀内桜花らが連続得点を挙げて、開始 2 分半で 8-0 とする。東海大付福岡のタイムアウト明けも京都精華学園は堅いディフェンスから相手に得点を許さず、17-0 とさらに点差を広げていった。

 東海大付福岡が初得点を挙げたのは試合開始から約 8 分半経ってのこと。その後は立て直しを図った東海大付福岡にコンスタントにシュートを決められたものの、大量失点は許さず。京都精華学園は15点前後のリードをキープしながら試合を進め、最後は 70-47 で勝利した。

「今日は走り負けないバスケットを全員でしようと言っていました。相手も 3 ポイントシュートを決めてくるチームなので、そこは全員がハンズアップをして、打たれないようにしようと徹底してやりました」と、試合を振り返ったのは柴田。試合では序盤から積極的に攻めて12得点と、チームを盛り立てていた。

 第 1 シードで 2 回戦から登場した京都精華学園は、「2 回戦は少し硬かったのですが、徐々に30点台、40点台と (失点を) 低得点に抑えていることでオフェンスのリズムが良くなってきていると思います」と、山本綱義アシスタントコーチが語るように、堅いディフェンスを武器に危なげなく勝ち上がってきた。

 初戦となる 2 回戦こそ63失点だったものの、続く 3 回戦では35失点。準々決勝でも45失点で、そして準決勝の東海大付福岡戦も47失点に抑えている。それだけに、「ディフェンスを全員が徹底して走るバスケットをしたら精華のバスケットができると思います」と、柴田は、決勝戦のポイントにディフェンスを挙げていた。

 一方の札幌山の手は、準決勝で岐阜女子 (岐阜) と対戦。岐阜女子は前日の準々決勝で優勝候補の一角であった大阪薫英女学院 (大阪①) を破って勝ち上がってきたチーム。2 年生を主体とし、勢いのあるチームだが、試合は序盤に札幌山の手が #14 谷口憂花、#10 岡井遥香らで 3 ポイントシュートを連続で決めると、そのまま先行していく。10点のリードで迎えた第 2 クォーターでもハードなディフェンスからボールを奪うと、それを確実に得点につなげて、岐阜女子に主導権を渡さない。後半出だしにも 3 ポイントシュートを連続で沈めた札幌山の手が、そのまま岐阜女子に付け入る隙を与えず 98-68 で大勝した。

「みんなのパスからノーマークで気持ちよく打てたので、シュートが入ったのはみんなのおかげです」と、試合後に笑顔で語ったのは 3 ポイントシュート 3 本を含む21得点を挙げた岡井。「ディフェンスから速攻を出すことが小さいチームのバスケットだと思うので、まずは走ろうと思いました」と、ポイントガードでありキャプテンの #4 森岡ほのかも試合を振り返った。絶対的エースの森岡は、この試合でもチーム最多の23得点。加えて 8 リバウンド、7 アシストをマークし、大黒柱の活躍を見せた。

 札幌山の手は、新型コロナウイルス感染症の影響で夏のインターハイは出場辞退という憂き目に遭った。そのときの悔しさを胸にチームの強化を図り、今大会では 5 試合を戦って 1 試合平均得点は100.2点と高い攻撃力を披露している。だが、札幌山の手はオフェンス重視のスタイルではなく、ディフェンスを前提にリバウンドやルーズボールも身上とするチームだ。

 決勝は互いにディフェンスから勝機をつかむチーム同士の対戦。京都精華が初優勝を果たすとともにインターハイに続く 2 冠達成なるか!? それとも札幌山の手が11大会ぶり (3 回目) の優勝を手にするのか!? 注目の一戦は明日28日の12時にティップオフとなる。

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